「情動」は、思考の過程をスキップし、即時に行動に駆り立てるものです
うまくコントロールできないと人との関係が上手く行かなくなったり、病気になってしまうこともあります
感情がうまれた背景
◆ 原初的には、特定の刺激に対して特定の反応を行なう単純なものだった
◆ 感覚器官が複雑化する ➡︎ 情報の分析や状況の推測に基づいて行動を決定する計算的処理過程と、処理過程をスキップして一気に行動をある方向へと駆り立てる短絡的処理過程(情動)に分化した
◆ 生存と繁殖は最も重要な役目である一方で、大きなエネルギーが伴う ➡︎ 捕食行動や求愛行動の駆動力として情動が必要となった
出典 : 感情の起源
感情とは何か、どうやってうまれたのか(前回のお話)では、「感情」が心の動きや気分であり、ある状態や対象に対する主観的な評価という事がわかりました
今回は代表的な6つの感情=六情(喜・怒・哀・楽・愛 ・憎 )のうち、「怒り」について取り上げたいと思います
怒りとは何か
怒りは人間の最も原始的な感情のひとつです
怒りの起源
生存を危うくする緊急事態への迅速な対処の必要性から、個体を速やかに導く情動として“怒り”や“恐怖“がうまれた
怒りの要因
- 危険に晒される(身体を傷つけられる、安全を脅かされる)
- 目的が達成できない
- 期待を裏切られた 理想と違う
- 自尊心や名誉が傷ついた 侮辱された 権利が侵害された 無視された
- 正義感(人を苦しめる社会の悪に対しての憤り) など
原初的には、生存を脅かすものが怒りの要因だったのが、時代が進むと社会の中での出来事が主な要因になっていますね〜
怒ると体の中はどんな反応が起きている?
目的が達成できない!
ひどい目にあった! ➡︎ 怒り
体内で起きている反応
扁桃体が自分自身への脅威を察知すると、体にストレス反応を起こすホルモン、ノルアドレナリンが分泌される
「攻撃」体勢に入る ➡︎ 交感神経が優位になる
身体面
■気管支の拡張
■呼吸数の増加
■心拍数の増加
■血流の増加
■血圧の上昇
精神面
■覚醒
■興奮
■意欲の増加
■不安の増加
■恐怖の増加
怒り感情を長期間持続させ
ると・・・
■高血圧
■心疾患
■過敏性腸症候群
■疼痛
などの疾患になりやすく
ストレスもたまる
人への怒りと自分への怒り
○○してほしい!
↓
期待がハズレた・・・
↓
怒り
○○であるべきという理想
↓
理想と現実とのギャップが合った
↓
怒り
自分に腹が立つこともありますが、○○であるべきという理想とのギャップだったのかも知れません・・・
怒りの対処法
❤️ ゆっくりと腹式呼吸をする ➡︎ 副交感神経 を優位にし、リラックスをする、血圧を下げる
❤️ 自分を第三者視点で見る、感情と向き合い状態を知る ➡︎ 脳 内の不安をなくし、マイナス感情を抑制する
❤️ 体調を整える(朝日を浴び、しっかり栄養と睡眠をとり、適度な運動をする ➡︎ 疲れをとる、“ セロトニン ”を増やす
物事に対して自然に抱く感情ですが、とても主観的だということがあります
忙しい日常の中では、疲れて判断が間違う場合もありますし、そもそも期待値が高すぎるのかも知れません
人間関係が壊れたり病気になる前に、心身の緊張をとり、上手くコントロールできると良いですね❣️